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ディスクブレーキへの軌跡 J
- 2017年04月23日
これまで記述してきた様に、サイクリングステーションでは、特別な事情を除いて、ディスクロードは製作しません。
20年以上前に、ディスクブレーキ仕様700cチューブラタイヤロードレーサーを開発したのも、特別な事情がありました。
当時、カーボンディープリムが誕生したばかりでした。
フルカーボンディープリムホイール仕様に、対応するカーボンリム専用ブレーキの制動力が弱い為、速度が出るのに、減速しないロードレーサーになってしまいます。
ここで少し話題をかえます。
当時ほとんどの、欧米トッププロロード選手は、スピナージを自費で購入して、これを装着したロードレーサーで、レースに出場しました。
この頃から、世界最高のプロロード選手のレベルの低さを確証しました。
当時の、スピナージは、アルミリムにカーボン素材を接着していたので、ブレーキは、従来のアルミリム用を使えました。
この、スピナージは、スポークの代りに、8本のカーボンを接合していたので、通常のカーボンディプホイールよりも空気抵抗がかなり減らせました。
つまり、通常のロードレーサーでも、タイムトライアル車と、同等の速度が出せます。
ちなみに、私も、この安価なスピナージを使ってみました。
欧米のトップロード選手が購入するよりも、何年も早い時期です。
このスピナージで走ってみると、追い風で時速80km以上、強い向かい風でも時速40km程度は出しました。
当時の、私の最大出力は、3500wでしたから、世界のトッププロロード選手と、比較できません。
しかし、峠では、アルミリム仕様のカーボンホイールの弱点が露呈してしまい、一気にのろくなります。
このスピナージの最大の長所は、耐久性能と、乗り味です。
柔らかいカーボンを8本しか使っていないのに、高速コーナリング中でも、全く依れません。
通常、スポークの数を減らすと、コーナリング中にホイールが変形して、ロードレーサーが異常に傾きます。
シマノ製の初代ジュラエース完組ホイールも、スポーク本数が少ない為、下りのコーナーでは、異音と共に、ロードレーサーが姿勢を崩しました。
続く